








ポポタム18周年記念グループショウ(後期)の出展作品です。
タイトル:かっぱ
フレームサイズ:約223mm × 約273mm
画材:銅版画
絵本作家・銅版画家の田中清代さん。
代表作の『トマトさん』(福音館書店)『くろいの』(偕成社)をはじめ、たくさんの創作絵本や児童書の挿絵のお仕事をされています。
驚くことに、清代さんの絵本の原画は銅版画。
銅板を薬品での化学変化ではなく、線を一本一本ひっかいて(彫って)描く手法を取り、ざっくり言うと、ものすごく、時間と手間がかかります。
一冊の絵本に何年も何年も取り組む清代さんのお話をうかがっていると子どもの本の創作への責任や作家としての覚悟を常に感じます。
こちらは銅版画の作品のなかでも、絵本の世界観に近い一枚。
かわいい笑顔のかっぱくんですが、よく見ると細かな線で、鱗や滴る水がすごくリアル。
そう、清代さんの絵本も、ファンタジーでありながら、道路の脇の雑草や子供の髪の毛の一本一本など、すごくリアリティがあります。
現実のすぐ隣に非現実があるから、生きていられる。
子どもだけでなく大人にも必要な真実を、絵本や銅版画で伝えてくれる作家さんです。
田中清代さんの他の作品
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展示会場での撮影:香川賢志