






ポポタム18周年記念グループショウ(後期)の出展作品です。
タイトル:うれしい日
フレームサイズ:約270mm × 約330mm
画材:透明水彩絵の具、切り絵コラージュ
(フレームは作家が使用していたものです)
中沢美帆さんは、じつはポポタムのロゴを作ってくれた作家さん。
20年以上前、店長が書店のアルバイトをしていたときに同僚として出会い、引継ぎメモに添えられる中沢さんの描く動物や、いただいた年賀状や暑中見舞いの絵がとてもよくて開店初期から作家さんとしてお付き合いしてきました。
中沢さんは画用紙に水彩で描いた動物や植物を、ハサミで丁寧に切り取り、また一枚の背景に配置するという手法で作品を作ります。
デジタルならいわゆる「カット・アンド・ペースト」ということですが、中沢さんの絵はどちらかというと、ペーパー・トイや、人形の舞台に近いような気がします。
絵の登場人物となる動物や植物を一つ一つ丁寧に描いて、画面という舞台に、それらが一番かわいく、素敵に、いきいきと配置する。
動物たちは無表情だけど、ほんの少しの傾きや、他の動物との距離なんかで豊かな表情が生まれる...
この絵の登場人物は、さまざまなポーズの七匹のリスたち。
透けるような和紙の背景の中央には、黄色い一輪の花。
花の周りのリスたちをあちこちと動かしながら舞台を作り上げていく、絵画のようで工芸のような奥行きのある作品です。
展示会場での撮影:香川賢志